夜の100通りの走り方

宵っ張りのミーハー大学生が心の赴くままに趣味を広げた記録です。

バイエルって人名だっけ(ピアノを弾こうと思ってから譜面を買うまで)

ギター、買う前に挫折

昔からぼんやりと音楽を演奏してみたいという欲がある。

ドラマや小説の影響もあると思う。青春ものといえばバンド、でもロックな弦楽器を買うことなくここまで来てしまった身としては、これからの数年で青春気分だけでも味わってみたい! というかなりピュアな願いだけで音楽願望を肥らせてしまった。

 

タイトルにもある通り、これはピアノに触ることになったよという話なのだが、実はバンド欲を持て余していたことが背景にある。

 

というのも、なんとなく音楽がしたい! というぼんやりとした気持ちでAmazonで「ギター 最安値」と検索すると1万円のギターが出てくるではないか。これで私は「もしかして弦楽器って気軽に手を出せる代物なんじゃないか!?」と幻想を抱きかけた。

膨らんだ幻想を胸にさらにYoutubeで品質を確かめる動画を複数個見てみると、案外弾ける! というプロの声。しかし見事にアンプの質をこき下ろされている。

 

ここまでは幻想のままに楽しく楽器を見ていた。

 

衝撃的だったのは、近くの中古の楽器店に行って見たら2つほど桁が違う使い古されたギターの数々を目の当たりにした時だった。分かってはいたけど楽器ってそんなに高いの!?という、ド素人が誰もが思うであろう感想を抱く。

 

新品の安いギターをそこから探す時間がなかったので一旦退散することにした。

 

帰宅すると、使わずじまいだった電子ピアノがまだ置かれている。

 

……あるものから試してみるか。という当たり前のことを再確認し(この時電子ピアノがだいぶ奮発して購入されたものであることを知り、さらに実感を深くする)、ピアノ触ってみるか~となったのだ。

 

バイエルって人名だっけ

ちなみにこのピアノ、小学校の時に買ってもらって、勉強が忙しくなってからほとんど触れられていなかった。そもそも、小さいころのピアノ教室はそこまで厳しいところに通っていなかったので、バイエルもハノンも名前しか知らなかった。

 

大学生の春休みは時間が有り余っているようで、TOEICやらなにやらの勉強を余すところなく入れて就活に関する情報収集を、と考えると余裕なんて全くない。

が、強いて言えば睡眠を削って趣味にあてることは辛うじてできたので、ほぼ0からピアノを始めてみようと思い立った。(過去形で書いてはいますが、昨日の日中のことです。)

 

ピアノの教室で小学生の時に習ったことといえば指の動きやクラシックの名曲の知識が中心で、ほかには発表会に数回出た記憶くらいしか残っていない。

幸いなことに教室の先生が優しかったのと、家族がクラシック好きだったおかげでジャンルに拘りなく音楽を聴いて育ってきたことだけが今持っているポテンシャル。

 

兎にも角にも楽譜を買わないと始まらない、と思い立ったので本屋に出かけてみた。

 

楽譜を置いてある本屋はそんなに多くはないので、空振りする可能性を減らすために大きめの本屋に向かった。

初心者用の楽譜もたくさん置いてあるだろう、と期待しながら棚に向かうと、懸念と逆の問題が起こった。

 

バイエルたくさんいる。

 

たしかに、人名っぽい。ピアノに慣れ親しんでいる人からすれば、今の私はさしずめ文庫の棚に村上春樹がたくさんいて困惑している人間に似た感じなのだろう。

 

なんとなく見覚えのある表紙だけでも全訳だの最新だの色々ある。慌ててネットを開くと、「バイエルは時代遅れ!」みたいな記事までたくさん出てきて収拾がつかなくなった。

 

ひとまずネットの勧めに従って「最新」と名の付くものを購入することにしたが、ここでバイエルとネットのおかげで根本的な部分に気が付くことができた。

 

クラシックを弾くために習うピアノと作曲のために習うピアノはまったくの別物であることが初めて腑に落ちたのだ。

 

弾くか、作るか?

確かに指運びを練習しても作曲はできないもんな~。でも実際に本棚に行ってみるまではぼんやりとしか分かっていなかったから恐ろしい。

 

どうやら、楽譜を弾きこなすための練習は指の運動から始めてパターン分けされた動きをなぞってゆき、それこそバイエル→ハノン→……のようにレベルアップしてゆくものらしい。どことなく数学の基礎問題の組み合わせで応用問題への瞬発力を高めるあの感じに似ている気もする。

 

その一方で、作曲ならコードが先なのだという。作曲の本もパラパラとめくったが、もちろんバイエルのバの字も出てこない。当たり前である。どうにもその先の話は機材やらなにやらと関係しそうなので下調べは一度ここまでにした。

 

私の場合、最初の目的は「なんとなく青春」みたいな感じだが、それは根本的には執筆の助けになることがしたいということだったので、個人的には作詞と合わせて音韻を考えやすい作曲方面を望んでいることになるのではないか、と結論付けた。

 

戦利品たち

迷った結果、基礎の基礎みたいな部分はある程度通った方がいいのではないかということで、

・最新バイエル教則本

・ボカロ系の中級のピアノ譜面

の2冊を購入した。

1冊目は先ほど悩んでいた通り。2冊目は、最新の曲なら気分も変わって練習しやすいことに加えて、ボカロは触れていた期間が長かったこともあり他の譜面集と比べて数年来の顔見知りの曲が多かったためだ。これが功を奏すかどうかは分からないが……。

 

ハノンも合わせて買っておくべきではないかと思ったのだが、本当に続くのかという自分自身への懸念から一旦保留にしておいた。(詳しい人がいたら買うべきか教えてほしいです)

練習編をいつ書くことになるかは分からないが、少なくともピアノ導入編はこんな感じで締めくくりたい。

読んでくださってありがとうございました。